「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vol.8」3.5次元の魂 目覚め始めたスターシード Act.13

2019.3.11  Chikako Natsui
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※スターシードを物語形式でご紹介!

スターシード。
地球を愛と癒しで包み、宇宙の平和へとつなげていく任務を遂行するために、アシュタールの星の種を埋め込み、自ら志願して地球に転生してきた魂たち。

 

スターシードの種類

インディゴチルドレン
1970年代以降にその多くの魂が転生してきているといわれているが、
早くは1950年代からもインディゴの魂は知られている。

クリスタルチルドレン
1995年以降に転生してきている魂たち。

レインボーチルドレン
2010年以降に転生してきている魂たち。

 

クリスタルチルドレン
「愛と調和」をもたらすため、地球に転生してきた魂たち。
クリスタルの輝きを放つ。

愛と光に包まれた一族の娘。
その魂は祝福の中で誕生した。
前回のお話

 

 

時は流れ、小学生となった姉弟。 

姉の珠姫(たまき)は、自然を愛した。
弟の奏(かなで)は、音楽を愛した。 

自分の世界で長い時間を過ごすことが大好きだった。 

しかし、同じような年頃の子どもに比べたら、内向的な性質は精神の発達が遅れているのではないかと思われることがしばしばあった。 

姉弟の母親は、それが恥ずかしかった。嫌だった。周囲の噂話にイライラしていた。
どうにかして、他の子たちと「同じ」ようにさせようとした。「普通」にしようとした。
教育、躾と称して、叱ったり、怒鳴ったり、脅したり、優しくしては、姉弟を自分の思い通りにコントロールしようとした。 

 母親のそんなヒステリックな状態を見て、祖父母や親戚は幼い姉弟が可哀想に思い、母親をなだめたり、注意を与えるのだが、それを否定や批判と捉え、逆に母親を追い詰め、その反動で、姉弟がストレスのはけ口となることも少なくなかった。 

姉と弟が好きなもの。 

自然と音楽。 

それは皮肉にも、母親からの避難場所であり、隠れ家となった。 

 

自分の思い通りにならない子どもたち。口うるさい舅と姑。話を聞いて欲しいと思っても夫は仕事、付き合いで平日は帰りが遅く、休日も留守のことが多かった。 

わたしは大事にされていない。誰もわたしの気持ちを分かってくれない。 

わたしはいつでもひとりだ。 

怒り、孤独、悲しみ、不安が母親を襲う。 

コントロールできない激情は、大概、娘へと向けられる。
それは、虐待ともとれる暴言や暴力となって表現された。
泣き止まない娘に、奥底から湧き上がったどす黒い怒りの感情が向けられる。 

もうひとりの自分は止めたい、怒りたくない、娘に暴力をふるいたくない。家の外に追い出したり、倉庫に閉じ込めたり、ご飯を与えないことはしたくない。 

でも、もうひとりの自分は、怒りを抑えることができない。
娘の泣き声を聞き、残酷にも喜んでいる自分がいる。
 

 

母親のストレスのはけ口となった娘が泣き叫ぶ、 

母親の鬼の形相を見て、感じて、息子も泣き叫ぶ、 

子どもたちと嫁のただならぬ様相を見て、祖父母はなだめすかし、怒る。 

 

感情と感情のエネルギーがぶつかりあう。 

母親は、激しい怒りの感情とそれを抑えつけようとする、二つの感情の間で葛藤をおこし、うつ状態を引き起こした。 

それに伴って、体調の方も芳しくない。 

その苦痛を忘れようと、今度はアルコールへと逃げ始める。 

病院の薬とアルコール。良くなろうと始めた治療は逆効果となり、さらなる悪循環を引き起こす。 

 

娘への虐待はさらに激しくなっていった。 

しかし、どんなに叩かれても、ののしられても、娘は母親への愛情をもっていた。 

娘は、母を愛していた。 

 

クリスタルチルドレン。 

愛と調和をもたらす魂。 

どんなにひどい目に合わせられても、いじめられても、魂の本質は愛。 

過酷な環境にあっても、自分の身をもってしても、娘は母親へ愛を伝えようとした。 

 

成長過程で親から愛情がもらえないと感じた子どもは、自尊心、自己肯定感、自分を信じる、愛する力が育ちにくい。 それゆえに、他者への信頼感や愛情がもてず、良好な人間関係を保てない。
自己表現ができずに、相手の言いなりになったり、相手をコントロールするなど極端なコミュニケーションをとりがちとなる。ひととの距離をどうとっていいのか分からない。 結局は人間関係が破綻し、それが繰り返され、ひとが怖い、緊張するなどの理由で、社会生活がままならず、転職を繰り返す。 

 

 母へ愛を伝えるために地球へ転生してきたクリスタルの娘。 

 魂が知っている愛があったはずだった。 

 でも、それは母親の憎悪に晒され、父親の無関心によって、段々と、段々と分からなくなってしまった。 

 

愛の記憶喪失。 

怖い、悲しい、苦しい。 

この胸を締め付け、抑えつけるものはなにか・・・。 

感じたくない。もう、分からなくなってしまいたい。 

 

この世界には、愛なんて・・・ない。 

(文:夏井誓子

 

 

3.5次元の魂シリーズ:

Act.1 目覚め始めたスターシード 
Act.2 「スターシードとは?」
Act.3 「インディゴチルドレンとは?」
Act.4 「無理に友達を作らなくてもいい」
Act.5 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語)」
Act.6 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vol.2」
Act.7 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vol.3」
Act.8 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vol.4」
Act.9 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vol.5
Act.10  「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vo.6」
Act.11 こころはひとつ  ママへ
Act.12 「クリスタルの娘(クリスタルチルドレン物語) Vo.7」