インドは続くよどこまでも  インドヒーリング特集Vol.10 -ヒトはなぜインドに魅せられ、インドを目指すのか-

2018.5.16  Chikako Natsui
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この10年ほど、年に1~2回のインドは欠かせませんでした。
今年はちょっといつもと事情が違うため、久しぶりに行けない年になりそうなのと、自分ではどうすることもできないことにストレスを感じていて、日々のマサラ(インドのミックススパイス)味が欠かせなくなっています。
毎日インド料理店に行くわけにもいかないので自分でインド料理を2~3品作り、小腹が空けばインド製のスパイシーなスナック菓子を食べて1日のコーヒーを飲む回数も増えています。

・・・このようにして人は身体のバランスを崩していくのです。

ここまで、そしてこの先がどうなるのかハッキリわかっていたら本来ストップするべきです。
が、まだまだ弱い人間なのでここで正すことができません。

ではこのまま心のままにマサラ味とコーヒーを大量に摂りすぎればどうなるか?
とても良い事例なのでアーユルヴェーダの観点から病気の発症までの過程をカンタンに説明したいと思います。では、アーユルヴェーダ的な解説をしてみましょう。

まずスパイシーな味とカフェインで身体の中には火の性質が確実に増えます。
火の性質、ピッタが増えるとどうなるか?
身体に対しては炎症系の疾患が出始めます。スナック菓子を大量に食べれば油分も過剰になります。
口内炎、胃炎、皮膚の発疹、体内の灼熱感が増します。
心に対してはイライラやせっかちなどの熱が関係するような感情が増えます。
そしてさらにスパイスを欲するという負のスパイラルに陥るのは火を見るよりも明らかです。
イライラがイライラを呼びどうにもならない。火がついているところに油を注いでいる状態ですね(^_^;)

ここまで見立てができているのに止めずにあと半月も同じことを続ければ確実に炎症系の疾患に悩まされるでしょう。

この状態を「知性の誤り」と言います。
誤った生活が不幸や病を作るのです。
知っているのに止めないので無知であることの証です。

先日大量にインドスナックを仕入れました。
それもあっという間になくなり、残すところ小袋の物がひとつとなりました。
買いに行かなきゃぁ・・・
と思っていたところ、デリーに住んでいるインド人の友人からメッセージが届き
「私の友人が今から日本に行くの。会ってみて」
と言って紹介されたインド人の方。
日本に到着後にメッセージを数回やり取りして、到着の翌日の朝に会うことにしました。
そしてそこで大量のインドのスナックをいただき!!!
グループツアーでいらしていたのでゲストとしてインド人ご一行様の観光バスにも乗せてもらって都内観光を楽しみました。
なんという至福のひと時。
今年はインドに行けない・・・と落ち込んでいたところにタイミングよく60人近くのインド人ツアーに混ざり、日本にいるのにインドの音楽がかかる某有名ツアー会社の観光バスに乗り「ナマステ(インドの言葉のこんにちは)」を連呼してインド式の合掌の挨拶をする。
ツアーバスの密室状態にギュウギュウのインド人なので、濃縮インド。
久しぶりに心に落ち着きを覚えました。

A4サイズのバックいっぱい詰め込まれたインドスナックを持ってホクホク顔で帰宅。
早速いただいたスナックを頬張りました・・・

まったく自分がナニジンなんだかわからない喜びようで家族もあきれて「・・・よかったね」と氷のような冷たい視線で言ってくれました(^_^;)

紹介してくれたインド人の友人には大感謝。
そして、神様はちゃんと見ていてくださっていると再認識です。
自分で言うのもなんですが、さすがインドの神から愛されてアーユルヴェーダを伝えるために日本に転生してきただけのことはあります。
インドの神に愛されている証拠は数々ありますがここでは割愛。

「アンタしばらくコッチ来られないならそっちにインド人大勢送るから。これでしばらくがんばって♡」

そんな愛を感じました。

「しばらくの間はこちらから積極的にインドに攻めていけない状況になった」
と気付いた1ヵ月前から、そんな調子でインドの方からどんどんやって来る現象が起こっています。
「新しい店舗出すから不動産契約の書類の日本語、なんだか教えて」
とか3年前に来日した南インドのド田舎の友人から急に連絡が来て再会したり。
どうやら日本にいてもインドは続くようです。
望んでも望まなくてもどこまでも・・・
それにしても恋愛みたいですね。押してダメだったので引いてみたら相手の方からグイグイやって来るなんて(笑)
現世ではインドには永遠に片思いなので、ある意味マニュアル通りです。
いつか相思相愛になった時が私がインドに帰れる(定住する)日なんだろうなぁなんて思っています。

(文:ありはらみつこ


ありはらみつこ
アーユルヴェーダ療法家。高校生のころからインドに興味をもち、心身のバランスを崩したことをきっかけにインド伝承医療アーユルヴェーダを学び10年。長年の経験と知識で多くの方の心身の悩みを解消している。
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