得て、放す

2018.8.27  Chikako Natsui
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ここ数年でおきたことは、全て魂の記憶を呼び覚ますための出来事だった。

それまで繰り返した輪廻転生の長い長い長い時間。
いくつもの時代と人生は「この時」を迎えるためのものだろうか。

次の扉を開くための時間。

肉体があり、思考と感情を有するひとが悟りの境地に達するのは、並大抵なことではない。
一つの生だけではあり得ない。

転生を繰り返し、様々な経験を積み、そしてそれらをすべて手放した先に目覚めがあるのではないか。

物質的なもの、人間関係、知識・・・これまで当たり前のように手にしてきたもの、執着してきたもの、愛着があったもの、依存してきたもの、自分を守っていたものを精神的に手放し、その先に魂の本質が見えてくる。

この世界で、ひとは、何かを「得る」ために生きる。

お金、愛、名誉、名声、知名度、知識・・・。

得たものが大きく、重いほどに、魂の本質が見えなくなってくる。
得たものを無くさないよう守り、さらには、もっと得ようとするからだろう。

自分ではないものにどんどん覆いかぶされ、ホントウの自分が見えなくなってくる。

「あるまま」

ひとは、そもそもすべてをもって生まれてくる。

必要ならば、必要なときに、必要な分だけ「与えられる」のだが、
「あるまま」を自分自身が認められないと、違う自分になろうと「何か」になろうとするし、「得よう」とする。

無理やりとりに行った「それ」、必死に頑張った「それ」、我慢して得た「それ」は、ホントウは必要ではないものかもしれない。
他者が持っている「それ」を自分も必要な「それ」と勘違いしているのかもしれない。

他者の「それ」を得ようと欲深くなり、それがこの世界とひとのこころを混乱させているようにも思う。

他者はもっているから、自分も持たなければ・・・

魂の声に従うのならば、必要なときに「それ」はやってくる。

この導きの中で気づいたことがある。

丸っと人間そのものが、大いなる宇宙=神とつながるための、魂の本質を生きるためのKeycordだ。

だから、ボディマインドスピリットのバランスを整え、人間自体にエラーを無くしておく必要がある。

肉体にトラブルを抱えていたり、感情のブロックがあったりすると、見えざるものは信じられない。
見えざる世界は天使や神様がいる世界と思いがちだが、「愛する」「信じる」そのこころや精神の動きそのものを表している。
スピリチュアルが苦手!怖い、信じられない!というのは、もしかすると、他人も自分も愛すること、信じることを拒否していることも考えられる。

ボディマインドスピリット。
現界にある自分が整い、魂の段階が進むと「その時」はやってくる。

8年前、自分自身に向き合い続けるという、しんどい時間があった。

それをやるのもやらないのも選ぶのは私次第。
やらずに、何事もなかったように人生のうまくいかなさを誰かのせいにして、依存し続けることもできる。
もちろん、その時はそこまで深く考えても思っても、気づいてもいなかった。
ただ、苦しさを手放したい一心で自分に向き合うワークを重ねた。

今思えば、次のステージへ向けてのそれが課題試験だったのかもしれない。

「感情」を再体験し、叡智とする過程を経験する必要があった。

「感情」がひとにどのように影響を及ぼすかを理解し、手放す。

この世界では、「感情」はなかったことにすることが多い。
マインドの部分をどうにかスキップしようとするパターンが多いように思う。
分からなくもない。自分の嫌な部分、影と向き合うのはしんどい、辛い。
苦しかった時の感情を再体験するのは本当にきつい。また日本人は人前で感情を露わにしたり、泣くことに慣れていない。
その行為に戸惑う、躊躇する。

しかし、神の使い手となる魂は、いくつかの生では過酷な人生を選んで経験する。
だから「感情」の学びは必然だ。
ひとの世の混乱が感情によって、どのように引き起こされるのかを経験する。

大いなる宇宙=神は、この世界を二極化にした。
この世界はそれを統合していく世界。

闇を知り、光と統合する世界。

その過程を知って、魂の本質と出会うことができる。

今なのか、次なのか、さらにその先の生によってなのか、それは魂の約束だ。

感情を学んだならば、それを手放す。
そうしないと、聖なるコードにつながりにくい。

肉体、こころ、精神。バラバラに考えることはできない。
どれかひとつ癒せばいいってもんでもなくて、
どれかひとつ理解してればいいってもんでもない。

どんなに痛くても「感情」の学びは避けて通れない。

ボディマインドスピリット全てのバランスがとれての、その先だ。

私の話に戻せば、母を手放し、自分の影と向き合ったことで、次の扉が開かれた。

正直、当時は、余りその実感はなかった。

ワークをして、少し楽になった・・かな?くらいだった。その時は。
確かに、ワークはしんどかった。「母のこと」「死への恐怖」に取り組んで3年以上はかかっただろうかな。

しかし、そのタイミングも、魂が設定して来たこと。

それまで、頭もよぎりもしなかった「スピリチュアル」という言葉が目の前に現れた。

そして、この2年ほどの大変化は、感情が追いついていかない時もある。

正直、私がそれを選んだのだろうか?と、思うこともあったが、
その道しか目の前には見えない。

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