1が2になり、3になる わたしがいてあなたがいる、そして、

2020.5.19  Chikako Natsui
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木々が揺れる

草が揺れる

 

風が吹いていた

 

小雨の朝。

窓から外をみると、木々の葉たちが揺れている。

 

風が吹いているんだ〜。

 

窓ガラスに遮られて、雨風の音は部屋のなかまでは聞こえない。

 

視線の先は、土手、川、林。

田舎で育ったわたしにとっては、自然豊か!とはいえない情景だが、川がそばにあると、緑を見ると落ち着く。

 

カフェラテを飲みながら、木々の葉が揺れるのを見ていると、そのまま気持ちが、1月に訪れた京都へと向かう。

 

その日は貴船神社へ行こうと早起きした朝だった。

地下鉄からバスへ乗り換えるために降りた駅を出て、貴船行きのバス停を目指し歩き始めたときだった。

ふと視線を右手に向けた。

風に吹かれて木々が揺れていた。

 

そのとき思った。

 

これまでは、風が吹くから葉っぱが揺れると思っていた。

そうなんだけど・・・・も、さ、

葉っぱが揺れるから風が吹いてることが分かるんだな。

 

そんな考えが一瞬浮かび、どうでもいいことが浮かんだな〜と、すぐに違うことに意識が向いた。

 

今朝は、そのときのことが思い出された。

 

揺れる葉っぱ。

吹く風。

 

お互いのエネルギーを表現しあっている。

エネルギーとエネルギーのぶつかり合い。

その結果が生じることもある。

例えば風に吹かれたタンポポの種が飛び、来年の春には、違った場所で花を咲かせる。

 

ひとつがあり、もうひとつがある。存在を表現し合い、結果、もうひとつができる。

1が2になり、3になる。

 

ひとにも同じことがいえる。

 

最初のAがいる。

二番目のBがいる。

AはBがいることで、その違いを知り、自分を知る。

自分だけなら、他者との比較がないために、「自分」を認識できない。

 

ならば、三番目のCがいる。

AもBも、Cの存在によって、さらなる分化されていく。

 

この世界の法則。

 

自分を知るために、他者がいる。

 

そんなことを考えていると、向かいのマンションに止まるカラスの鳴き声。

いつもやってくるカラス。

押し出しが強い。

ひとそれぞれエネルギーが違うように、カラスもそれぞれエネルギーに個性がある。

そのときは窓も網戸も開けていたので、カラスがこちらに向かって突進してくるのではないかと変な心配。

少ししてからカラスは仲間と合流し、どこかへ飛び去った。

 

なぜそんなことを思ったのか、少々自分でも不思議に思いながら、寒くなったので窓を閉める。

パワーアニマルを扱っていた頃、過去生からの名残なのかもしれない。

 

天気が悪くて河原を歩いているひとが少ないからだろうか?

今日は自然のスピリットのおしゃべりがよく聞こえる日だった。